この2年をかけて修復したステレオ機材を並べてみました。見慣れた室内風景とはいえ骨董品屋の軒先のイメージは払拭できませんが、VUメーターの灯りには落ち着いて音楽を楽しめる赴きがあります。オープンリールのマスターを巻き戻しているとき、あるいはおもむろにシバタ針を降ろすとき、半生以上の付き合いがふと愛しくなってきます。
 今回修復をお願いした方々は殆ど小生と同年配かと思われます。後継者難の時代、いつまで続けられるかと思うと、同好の志は機器のメンテを早められることをお奨めします。
デジタル変換
レコードの洗浄 アートワークの作成
メーカー・型番 修 復 内 容
症 状
トルク不足によるワウフラ増大、4Tr再生時に裏の音を拾う。

修 理
トランジスター、ピンチローラー、キャプスタン交換。
ヘッドアジマス調整

使用感
10年前メーカーにOHを断られた不満が全て解決。久方振りに206独特の香りを嗅いだ。おまけに20才のころの練習録音を発見。再生するとテープがブチブチ切れる。早めにCDかカセットにダビングするつもり左のナカミチ700のOHは今年の課題。

TEAC A6100

業 者:川島オーディオサービス   

症 状
経年劣化でブチルゴムのベルトが延びる。まともな回転が出ず放置していた。

探 索
秋葉原・お茶の水を駆け巡る。メーカ廃業のため部品し。
Yでトーレンスのベルトを求め着装するもワウフラ大きく使用に耐えず。Net上でようやく発見 \(^-^)/何とシバタ針もあった。

使用感
やっとレコードが聴けた。でもどこか変?
You'd be so nice to come home to

MICRO BL-91用ドライブベルト

業 者:ナガオカ  

症 状
プレヤーのベルトが入手できれば、今度はプリアンプのPhono回路が故障。長期間不使用の為か、イコライザーが壊れた様子、MC, MMとも蚊の泣くような声で囁く。

修 理
こちらはメーカー健在。メールで全て解決。
Phono回路入れ替え、トランジスタ交換。

使用感
ようやく全てのソースが蘇った。音を出してみよう。

Accuphase C-230

業 者:アキュフェーズ  

症 状
サランネット天地左右のウレタンが、経年劣化で剥脱。
パーティクルボード製の骨格部分の破損。

修 理
これは修理ではなく全くのオリジナル制作。しからばと、左右同一のデザインを左右対象にしてもらった。

使用感
今までのみすぼらしさが改善。居間にいる時間が長くなった。これは右側(修理は下段のみ)

JBL L45SIBサランネット

業 者:BGM   

症 状
ウーハ(LE-14)のダンパーが経年劣化で剥脱による音漏れ。ネットワークのアッテネーター劣化による左右のアンバランス。

修 理
LE-14のコーン紙・ダンパーを交換。ネットワークのアッテネーター入れ替え。都出にトウィーター用にアッテネーターを分けてもらい自分で交換。

使用感
全くの新品状態。ダンピングも効き申し分なし。因みにクロスオーバーは、1200以下=LE-14、1200以上=
LE-175DLH、8000以上=075

蛇 足:とにかく重い!家族3人がかりでようやく搬出。
    レンタカーの厄介にSPの修理は近場に限ります。

JBL L45-SIB +075

業 者:キダテック    

症 状
音声出力時にリレーが誤動作するようになった。始めはまれに発生していたが段々頻発し、途中で音声が途絶えるようになった。

修 理
前回プリアンプでお世話になったので、メールと電話で全て解決。出力リレー、コンデンサー、トランジスタ交換。

使用感
再生問題なし。左右のメーターの振幅が不揃い。White Noiseを入れると左が弱い。スピーカーの音量はバランスが取れている。メーカーに確認すると「部品が製造中止で在庫もなく、交換出来なかった」とのこと諦める。

Accuphase P-260 業 者:アキュフェーズ